ポール・グリモーのマルセイユ・タロット/Ancient Tarot de Marseille
バティスト・ポール・グリモー/Baptiste-Paul Grimaud (1817-1899)
数々のゲームカードを製造してきたフランス、パリのカードメイカー、バティスト・ポール・グリモー。
現代トランプの基礎を確立したことで知られる存在です。
1848年、B. ポール ・ グリモー率いるグリモー社にて刊行されたこのマルセイユ・タロットは、1760年のニコラス・コンバーのマルセイユ版の改訂版。コンバー版の復刻タロットとして当時のタロットの決定版と言われたもの。以来、マルセイユ版と言えばグリモー社のこのデッキという風潮で長年人気を集めてきました。
現在流通しているグリモー社のマルセイユタロットの箱の中にメッセージカードが入っています。
いくつかの備考
マルセイユの古代タロットの歴史
•最初に知られているタロットカードは1450年にさかのぼります。
•17世紀(1680年)までのキリスト教の図像。
• 17世紀以降、図像学は天文学と錬金術の影響を受けてきました。
• 1760年、マルセイユの街に特有のタロットの肖像画が設立され、今日まで見ることができ、グリモーの伝統は維持されています。
• 1930年、グリモー家のポール・マルトーは、これまで続いている色を固定しました。
「ポール・マルトー」と言えば1900年代にグリモー社を引き継いだ存在です。しばしば名指しで各タロット解説書の中で批判の対象とされていることが多いのは、やはり一部の人物の髪の色を青もしくは白にするなど大胆な改定を行ったことからでしょう。
他社復刻メイカーが続々と台頭する時代の流れの中で、折に触れマルセイユタロットの伝統的な色彩を踏襲していない点が指摘されながらも、色鮮やかに現代にも息づいています。
キリスト教画で基調となるイエスの「赤」、マリアの「青」をベースとした配色に心洗われる効果があるのでしょうか、観て気持ち安らぎ、リーディングもまた進むというお声も多いのです。
フランス国立図書館に現存するグリモー版
1891年版
1930年版
「濃い青」は見受けられませんが、色彩が全体的に薄れた状態で現存しているのかもしれません。
このいわゆるグリモー版、もしくはグリモー・マルセイユと呼ばれるデッキ、商品名の原題は「Ancient Tarot de Marseille」
Ancient=古代の、古い 等の意。
B. ポール ・ グリモーのAncient Tarot de Marseille
スペック
・カードメイカー/出版社:Grimaud
・制作年代:1800年代作品の1900年代改訂版
・Ancient Tarot de Marseille
・外寸H12.5×W6.5×D3.5cm
いつも貴重な画像データ、有り難うございます。
今回は、
III DE BATON
VIII DE BATON
X DE BATON
CAVALIER DE COUPE
の4枚が見当たらず、
VALET DE BATON
の1枚がCOUPEのスートに重複出現しています。
ご参考までに。
いつもありがとうございます!
今後とも何卒、宜しくお願い申し上げます