サルバドール・ダリのタロット/Salvador Dali Tarot: Gold Edition Deck and Book Set
女帝はダリの妻ガラ。本制作を全面的に押し進めた女性。
ガラはダリのミューズであり、支配者であり、またマネージャーであった(Wikipediaより)
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1973年、プロデューサーのアルバート・R・ブロッコリーはサルバドール・ダリに、次回のジェームズ・ボンド映画『009死ぬのは奴らだ/Live And Let Die』のためのタロットカードを1セットを作成するよう依頼した。カタルーニャのアーティストは、非常にシュールなデッキをデザインしながら神秘主義的な趣向を凝らしていましたが、結局映画に登場することはありませんでした。
ここでは、ダリは映画の予算700万ドルを超えて莫大な手数料を請求したと伝えられています。一部ではダリの制作が間に合わなかった等都市伝説も。。ジェーン・シーモアが演じるボンドガール、ソリティアが映画の中でめくるカスタムメイドのタロットデッキは、ファーガスホールなるアーティストが制作したもので、ダリの請求額をはるかに下回る安価なセットでした。
この有名なシュルレアリストは、ブロッコリーにより依頼がキャンセルされた後もなおタロットの制作に取り組み続け、1984年にデッキの限定版をリリースするに至りました。
それがこのダリのタロット。
ダリは、ジェームズ・ボンドを演じた当時の新しい俳優ロジャー・ムーアで、オリジナルの007の主演ショーン・コネリーの顔を「皇帝」に重ねて楽しんだと伝えられています。
以来、数年おきにほぼ周期的に、毎回若干装丁が変わりますが、デッキとコンパニオンブックは60~100ドル程度でメイカー各社から刊行されています。
裏面の絵柄について大きく2タイプが、向かって右下の白い枠(わく)あり、左下の枠なし=ボーダーレスタイプがあるようです。どうも枠無の1984年に刊行されたタイプが高額で海外品で10万円前後でしょうか、取引されている模様。
サルバドール・ダリ
スペイン・フィゲーラス出身の画家、シュルレアリスムの巨匠、サルバドー・ドメネク・ファリプ・ジャシン・ダリ・イ・ドメネク(Salvador Domènec Felip Jacint Dalí i Domènech/11 May 1904 – 23 January 1989)
1939年のダリと晩年のダリ Wikipediaより
通称サルバドール・ダリ(Salvador Dalí)と言えばそのエキセントリックな言動が注目され続けてきた存在です。
日本でも未だ皇族制度は存命という昨今ですが、スペインにおいても貴族制度が未だ維持されている中で、裕福かつ高貴な一族の出であるとされるダリ自身が、公爵の称号を持つ存在です。
ただその「ダリ・デ・プブル侯爵/ Marqués de Dalí de Púbol」なる爵位は彼自身一代で終了しており、伝統的な貴族というわけではないようですね。
ダリ自身がアルカナとして絵札に登場
近世ヨーロッパの絶対王制とフランス革命
こちらのタロットは、「フランス革命」のキーワードでつながる多くの絵札が散見させるのも特徴的でしょう。
マリー・アントワネットの「ワンドの女王」、その子女たち「カップの6」にはじまり、ナポレオンとおぼしきカップの騎士、ルイ王朝の一族たち・・・
スペック
・ISBN-13:978-1572819894
・カード枚数:78
・カードサイズ:13.97×7.6 cm
・外箱サイズ:19.43×14.35 cm
・書籍:ハードカバー 74ページ